エシカルトピックス
動物の権利、地球、環境と平和など「未来を守る」その実践のために知っておきたいことはたくさんあります。世界中の情報を集めてご紹介します。
「ヴィーガン」の本当の意味とは?
2019/06/18
近頃日本でも「ヴィーガン」という言葉を聞いたり見たり、
誤解している人が多いようなので、
実際、Googleでの検索数の傾向を見てみると、「

「ヴィーガン」とは元々イギリスで造られた "vegan" という英語の言葉です。
日本語では「ビーガン」とも書かれますが、正確に言うと「
(Googleでも「ビーガン」より「ヴィーガン」
「ヴィーガン」という言葉の歴史
一番初めは1944年にイギリスで動物の体・卵・
Vegetarianの頭3文字と尻2文字で、
(この会報の記事には、"vegetarian"
こうして Vegan Society(ヴィーガン協会)
"the doctrine that man should live without exploiting animals"
「人間が動物を搾取することなく生
きるべきであるという主義 」
搾取(さくしゅ)とは他者を自分本位に、
このヴィーガン協会の目的は「食物、売り物、労働、狩猟、
会員(要するにヴィーガンと呼ばれる人)は、「
これが現在に至るヴィーガンという言葉の定義なのですが、
本来の主旨は他の動物の命・生活も尊重し、
ただの完全菜食主義とは違う?
単なる完全菜食主義だと思っていた人、多いのではないでしょうか。
人が普通に食べている物を何故か食べないで、
焼き肉も寿司も卵かけご飯もアイスクリームも食べられず、
…
また、自分の健康の為にヴィーガンをやってみている。
しかし、このような人たちが他の人の為に肉を買っていたり、
上の定義を見ると「ヴィーガン」
ヴィーガンというと食のことだと思いがちですが、
様々な動物達が人間によって搾取されている中、
自然界から捕獲される魚も含めると毎年1,000,000,000,000(1兆)以上にも上ります*4。
肉食動物とは違い、
動物性食品を販売する企業によって隠されている現実を知ると、動物たちを苦しめて生産された物を食べる事が人生の楽しみの一部だと
ヴィーガンの人に対して「これも食べられない?」
動物性食品を「食べられない」というよりは「食べない」
もしくは、物理的には食べることができるとしても、
菜食が自分の健康に良いのは幸いですし、
健康や環境の為に菜食を実践している方たちや興味のある方たちも
今は興味のない方も、「ヴィーガン」の意味を理解することで、
完璧主義とも違う?
もう一つ誤解されがちなのは、
もしくは、完璧主義のくせに蟻を踏んでる、
ヴィーガンの中でも「99%ヴィーガンなんていうのは無い。あなたはヴィーガンであるのかそうでないかしかない」なんて言うのもたまに耳にします。
上記のヴィーガン協会による1951年の文章にも、
「個人的な状況が許す限りこの理想に近い生活をすることに努めて
いる人」
とあるように、完璧を求めているのではありません。完璧なんて無いのですから。
今の日本の社会で動物の搾取から自分を100%
完璧にこだわりすぎなければ、
毎年1兆以上の犠牲数を一人当たりに平均すると、
(
逆に言うと、
20代の方でしたら、
なぜなら需要と供給は密接に関係していて、需要が減れば、
奴隷扱いされる動物一頭一頭、
自分の為ではない?
身体の健康や美容のための他に、精神的な健康や成長のため、
これはそれなりに良いことですが、これらの動機で「ヴィーガン」
ヴィーガンというのは自分のためでは決してなく、
もちろん、
この記事は「ヴィーガン」という言葉の定義について細々というつもりではなく、よく誤解されているこの言葉の裏にある完全に利他的で美しい本来の概念を知ったり思い出したりしてもらいたかったのです。
今まで不正確にこの言葉を使っていた方も、使うのをやめるのではなく、この機会を通して思いやりと基礎的な尊重の輪を人類以上に、そして自分が親しみを感じる動物以外にも広げてみようとしてみてはいかがでしょうか?
*1 https://trends.google.com/
*2 https://issuu.com/vegan_
*3 https://ivu.org/history/
*4 http://fishcount.org.uk/
*5 https://sentientmedia.org/
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