おいしい食事で未来を守ろう。ヴィーガン、ベジタリアンという環境にも動物にも健康にもやさしい、未来を守るためのレシピと、食材をHachidory(ハチドリィ)から提案します。

子育てとベジ給食

2015/11/16

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私が管理栄養士として携わっている保育園は、北海道旭川市にある「藤原さんち保育園」という、古民家を再利用した開園9年目の小規模保育園です。

みんなで毎日一緒に食べるお昼ごはんは、地元でとれた旬の食材と昔ながらの方法で作られた調味料を使った動物性食品ゼロのベジ給食です。
保育園では、お米と雑穀を主食に豆類、野菜、海藻などを組み合わせた昔から日本人が食べてきた食べ方を大切にしています。
ある日の献立は、

「きのこの炊き込みごはん、具沢山みそ汁、板麩とキャベツの炒め物、漬物」

とっても美味しくって、子どもたちはよく食べ、よく遊び、よく排泄し、元気いっぱいです。

日本人はもともと、地域によって多少違いはあっても穀類を主食に、豆類、野菜のおかず、時々魚、ごく稀にイノシシなどの野生動物を頂くという食生活でしたので体質的に牛乳やお肉を食べなくても健康を保てるベジタリアン民族です。
それが、戦後、栄養学とともに日本の風土や日本人の体質に馴染みにくい牛乳、肉、輸入小麦などを食べる食が推奨されました。その結果、アレルギー、生活習慣病などが急激に増えてしまいました。

牛乳は子供の健康にふさわしいといえるのか?

私の保育園の給食には牛乳がつきませんが、その理由は、牛乳はもともと牛の赤ちゃんが健康に育つためのもので、遊牧民や砂漠に住んでいる一部の方たちを除けば、人が健康のために生涯にわたって飲み続けるものではないと考えるからです。
特に、現代は、生産性を重視するあまり妊娠している牛から牛乳が搾られていて、そこには大量の女性ホルモンが含まれ、アレルギーをはじめ子どもの成長にさまざまな影響があると言われています。また、エサも安全性がはっきりしない遺伝子組み換えの穀物飼料を使っていることが多いこと、ヨーロッパの人たちと違いアジア人である日本人の8割以上は、牛乳に含まれる乳糖を分解する酵素が少なく飲むとお腹がごろごろしたりすることなど挙げるときりがありません。牛乳は、本当に子どもたちの健康にとって相応しい飲みものなのでしょうか?

お肉は子どもたちが日常的に食べて良いものなのか?

お肉も、牛乳と同様に動物たちが どのようなエサを食べて育ったかなど明確にわからないことが多すぎます。特に、動物性たんぱく質(白砂糖も)は、多く摂ると本来弱アルカリ性の人の血液が酸性に傾き、体は弱アルカリ性を保とうとして骨のカルシウムを溶かして血液に送り込むために骨がもろくなってしまうことなどが考えられ、子どもたちが日常的に食べることには疑問が残ります。

子供が成長するために

「それでは、成長期の子どもたちのたんぱく質やカルシウムはどこから摂ったらいいの?」という声を小さい子がいるお母さんたちからよく耳にしますが、私が考えるバランスのよい食事の基本は、ご飯、お味噌汁、納豆、漬物と昔から日本人が食べてきた食事です。

たんぱく質は、お米、雑穀、大豆製品、野菜などから充分摂ることが出来ます。
カルシウムもお米、雑穀、大豆製品、小松菜などの色の濃い野菜、切干大根、高野豆腐などの乾物、海藻、ゴマなどから摂ることが出来ます。

このことを知り、改めて先人たちの知恵と和風食材の素晴らしさに感激しました。

そして、最近の興味深い研究では、腸内細菌が尿などに排泄するアンモニア(たんぱく質の材料の窒素が豊富)を利用してアミノ酸(たんぱく質の最小単位)を作っていることが分かっています。
もう、お肉を食べないとたんぱく質不足になって、健康を害するという常識が過去のものとなりつつあります。
また、牛が草だけでカルシウム豊富な牛乳を作ることが出来るのは、草からカルシウムを摂っているほかに、腸内細菌たちが関与して体の中で原子転換(例:カリウム40→カルシウム)が起こっているからです。
このことは、人の体の中でも同じことが起こっている可能性があるそうなので、たんぱく質と同様カルシウムの摂取量も現代栄養学が推奨するよりはるかに少なくていいということになるのかもしれません。

現代栄養学への疑問のきっかけ

ここで、私の現在に至るまでを少し綴らせて頂きます。
私の子どもは、幼いころアトピーと喘息を持っていました。最初は、自分が学校で学んだ知識で食事を整えていましたが、息子は一向に良くなりませんでした。
その後、現代栄養学に疑問を持った私は、色々と治療法を模索する中、自然食、自然療法に出逢い、毎日緑の中をお散歩するなど子どもの体の声を聞いての子育てを始めました。
すると、彼は少しずつ元気を取り戻し今では見ちがえるようになりました。

この出来事は、私にとって食を通して命や世界を見つめる大切なきっかけとなったのですが、それと時を同じくして、牛肉1kgを生産するのに16kgの穀物が必要と言われていますが、その背景にある食糧システムによって経済格差が生まれていること、畜産動物たちの悲惨な状況、家畜動物の放牧のために広大な森林が切り開かれていることを知り、飢餓に苦しむ人たち、動物たち、そして、自然の声なき声を感じ深いショックを受けました。
それからは、わたし達がどのような食事を頂くのか、その食べる内容や意識が、未来の平和を左右することに気づき、自分の出来るところから暮らしを整えてきました。
その、地球に優しいライフスタイルは、私にとっても健康的でエコで心の中に深い平和をもたらしてくれています。

これからも、すべての命がのびのびと生きられ、世界の人たちと健康で美味しい空気、水、食べものを分かち合えるような世界を願い、私たちの食卓は、自分たちの健康や楽しみのためだけではなく、地球、世界の人たち、動物たちの命と繋がっていることを仕事を通して伝えていきたいと思います。

管理栄養士 高木歩

 


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